くも膜下出血と未破裂脳動脈瘤で学んだこと

平素より大変お世話になっております。

 

最近自分が学んだことを記載します。 

少しでもお役に立てたら幸いです。

 

くも膜下出血

・脳動脈瘤破裂によるSAHの三大予後不良因子はprimary braindamage,再出血,脳血管攣縮である。

 

・primary braindamageは脳血管箪縮後の遅発性虚血性神経障害 (delayedischemicneurologicaldeiicits:DIND)と対比 させてacuteischemicneurologicaldeficits(AIND)と呼称する場合がある。

 

・SAH発症の解離性動脈瘤では特に発症早期の急性期再破裂が多い傾向がある。

 

・SAHの危険因子は高血圧,過度の飲酒,喫煙があり,特に喫煙は一日20本以上の男性でrelativerisk(RR) 3.22,15本以上の女性はRR=4.02とともに有意に高値であるが,禁煙すると非喫煙者と同等になる。

 

・脳動脈瘤保有に関しては一親等以内に脳動脈瓶を有する者の4%に脳動脈瘤が認められる。

 

・特殊なSAHとして中脳周囲に限局 したSAHが認められるperimesencephalicSAHがある。複数回の血管評価で動脈淵が認められない場合に診断される。出血源は脳幹周囲の小動脈とされ.一般的には予後 が良い。

 

・脳血管壁縮の頻度は,脳血管撮影上は50%以上,症候性のものは25.9%, CT上は全体で26%,そのうちfocal thickなSAH(Fisher grade3に相当)では38.5%に認められた。

 

・S A H数 週 間 後 に , 記銘力障害、尿 失 禁 , 歩 行 障 害 を 三 主徴とする正常圧水頭症(normal pressure hydrocepha- lus:NPH)が10~37%の頻度で起こる。

 

●未破裂脳動脈瘤

・後交通動脈瘤の漏斗状拡張は脳動脈瘤と区別しにくい場合もある。MRAの 元画像や3DCTAによって末梢に血管があるかどうかが 鑑別の方法となる。また漏斗状拡張部に将来脳動脈瘤が発生することも報告されているので,漏斗状拡張と診断され ても数年に一度程度のフォローアップを推奨するという報告もある。 

 

・治療成績を悪化させる因子として手術例では大きさ12mm以上,後方の部位,以前の脳虚血症候,症候性動脈瘤が関与していた。血管内治療では12mm以上の大きさと後方の部位が影響が有意に関与した。ISUIA研究者らは高次機能低下が特に高齢者では高率に発生していることを報告した。

 

・破裂に関与する因子として多発性、高血圧、4mm以上のサイズ、50歳未満の年齢であった。また拡大に関しては4mm以上のサイ ズ,女性,多発,喫煙者が有意なファクターとなった。 

 

今後ともよろしくお願いします。